脳卒中入院 diary

脳卒中で入院していたときに思ったことなどを書いてみました

不自由なひとり旅 8

 新型コロナウイルス騒ぎでとてもじゃないけどひとり旅のブログなんか書いてる場合じゃない、自粛しよう、と思ったんだけれど書いた方がいいというメッセージをいくつもいただいた。うれしいので自粛やめます。実際に旅をしたのは今から一年くらい前のことで新型コロナウイルスの前の話だからね。

 一年前のちょうど今頃、ゴールデンウイークのまえに「不自由なひとり旅」をやってみることに決めた。脳卒中になる前の私なら行こうと思ったらすぐにノープランで飛び出したりしたが流石に今の体では無謀なのでプランを考えることにした。入院生活半年間、退院してから約2年の間病院と自宅以外で寝たことはなかったのでいきなり長期の旅は無理だろう。どんなもんかお試しで2泊3日にしよう。どこにいこうかとGoogleマップを眺めてみる。あっ、読者の方に私の住んでいる場所を教えないと旅の目的地を書いても位置関係がわかんないね。私が住んでいるのは青森県青森市です。

 車の運転はもうだいぶ慣れていたので午前中二時間、午後二時間位は無理なく行けるだろう。せっかく身障者割引で高速道路が半額になるので高速も使おうかな。どうせ行くなら今まで通ったことのない道路や行ったことのない町がいい。などといろいろと考えながらみていくと、私の住む青森から日本海側を約300kmのところにある山形県酒田市が目についた。東北自動車道は何度も利用しているが秋田自動車道はあまり走ったことがない。酒田市も以前通ったことがあるだけでほとんど知らないし条件にぴったりと思えた。最初の目的地を酒田に決めた。

 二泊目は私の行きたいところが酒田の近くにあることを発見したのでそこにする。宮城県大崎市の鬼首スキー場にあるペンションにした。実は若い頃に一年だけ大崎市に住んでいたことがあって懐かしい。私が住んでいた頃は古川市という名前だった。酒田市から内陸方面に約二時間で着く。二日目は移動が少ないのでいろいろと寄り道できる。

 三日目は東北自動車道を使って帰宅。無理のないプランだとそのときは思っていた。

 旅行の目的は、半麻痺の体でひとり旅をするのはどんなものか試してみること。宿泊はどんなタイプが向くのか分からないので一泊めはシティーホテル、二泊目はペンションにした。温泉旅館のような和室は不自由な体ではベッドじゃなきゃ無理なので、本当は大好きなのだがあきらめる。

 明日出発。五十歳にもなって本当にワクワクして眠れなかった。

 

 

筆者 50歳代 男 バツイチ ひとり暮らし